Sに会えなくなるかもしれない。そんなのは嫌だった。この気持ちのままお別れなんて嫌だった。
告白しようか悩んだけども、いまいち勇気が出せなくて。
でも限られた期間、限られた場所だけど、思いを行動に移そうと思った。少しでもいいからSのそばにいたいと思った。
それからは、友達としてだろうけどもSはこっちからそばに行かなくても自然とそばにいてくれたし、ご飯に誘ってくれたりしてくれた。
12月の夜に外で二人でアイスを食べたりして、二人並んでベンチでアイス食べてる様子が、まるで夢に見た光景のように思えて、一人で恋人気分だった(笑)
仕事中もSのほうからセクハラまがいにお尻触ってきたり、その仕返しに抱きついたり、ふざけてだけどほんとに幸せだった。
ある日に、段ボールで指を切ったSが「バンドエードない?指切っちゃった」って言いにきた。ラッキーなことに持っていたので渡そうとしたけどSは指を洗っていて手が濡れてる。
「じゃぁ、T貼って。」と言ってSが指を出してきた。Sの指は細くてきれいだった。さっきまで水で洗ってたから手も冷たくなってて、二人っきりの空間でSの手に触れているのがすごくドキドキして、それでいてもっと見ていたいって思えた。自分だけかもしれないけどすごく変な空気だった、もしSがノンケじゃなかったらキスでもしちゃいそうなくらい(笑)
でもSも空気の変化を感じてはいたみたいで、マジマジと見ながら貼る僕に対して貼り終わったら恥ずかしそうに手をひっこめた。可愛かった(笑)