旅行自体はただのまったり温泉ツアーみたいな感じだったけど、夜にははしゃいで深夜には疲れてみんな沈没。俺とCは見た目も正確も当時から大人びてたところがあって、他のメンバーがわいわいやってるところをほんわか眺めてただけ。
運動で鍛えてたわけではないけど、母方の遺伝で馬鹿でかい身長と骨組みががっちりしてる俺と、長身で昔から運動馬鹿なCが並ぶ。二人とも相当老けてた見た目。
夜中に寝付けなかった俺とCは、だから補導の心配もないだろうと踏んで夜中のコンビニへ。
俺とCの両親は相当砕けた人間たちで、正月にはお互いの家に遊びに行っては酒を飲まされることはしょっちゅうだった。でも両親も親戚もいない田舎の温泉街。ちょっとしたいたずら心と背伸びしたい気持ちで、俺たちはアルコールの棚へ手を伸ばした。
そしてコンビニでウィスキーと氷を買って部屋に戻った俺たちは静かに二人で酒盛を始めた。当然オンザロックなんて中学卒業したばかりのガキにはきつすぎる。
しかもペースなんてわからないし、当然2時間もしないうちにボトルは空。二人ともすっかり出来上がる。
C「ちょっとさ。もう酔ったし。酔いすぎたし。」
「ね。飲みすぎた。ちょっと気持ちいいんだけど、ふらふらすんね。」
C「水。。。。飲も。ってか風呂行こうぜ風呂。」
「いいね!ってこんな酔ってたらおぼれ死ぬよ?」
C「Iが助けてくれるでしょ。人工呼吸だよ、人工呼吸!」
「あははっは!無理無理!二人ともすっぽんぽんで人工呼吸とかwwハライて〜!超えろいじゃん。ホモみたいだけどね、それ!w」
沈黙・・・
C「やっぱいや。。?俺が相手だろ。別にいいじゃん・・・」
ふくれっつらをCがしたのを覚えてる。初めてCの子供っぽいしぐさを見た気がした俺は、急にCのことが愛らしくなって、酔った勢いもあって。。
「C今の顔めっちゃかわいい。俺Cなら別にホモでも何でもいいよ。
裸で人工呼吸位してあげるよ!ん〜〜〜」
そのままCに飛びついてチューをするジェスチャー。
C「俺もIが相手なら、ホモって言われても思われても別にいいんだけど。」
そういって俺に腕を回すC。顔を俺に向けて、真剣な目。俺はまだん〜とか言いながらチューのふりしてた。でもそのままじゃキスを本当にしてしまうような状態にあせった俺は慌ててCの胸に顔を埋めて、
「ね。これ以外と気持ちいいね。」
C「おう。」
酔ってたのが少しとんでしまったけど、二人ともお互いの腕の中にいる状況をしbらく夢見心地で楽しんだ。そうして多分5分くらい。
すごいどきどきしたのをいまだに覚えてる。別に性的に興奮したとかってよりも気持ちの高鳴りが体の密着に刺激された感じだった。
「このまま一緒に寝たらすごく気持ちいいんじゃない?」
C「な。でも朝起きたらあいつら来るし・・・普通に別々に寝ようぜ。」
「じゃあ寝そうになるまで一緒に布団入ろうよ。ね、いいっしょ?」
C「そのまま寝たらIのせいだからな。まぁいいけど。ほら」
やっぱり俺のお願いは聞いてくれるみたい。
そういっていそいそと布団に入ったCが掛け布団を俺のために半分持ち上げて待ってる。俺も一緒の布団に入って、そのまま一時間くらいお互いの腕枕の中で話して、俺は自分の布団に戻って寝た。
酔っ払っていたのは確かだけど、次の日目が覚めても二人とも夜のことをしっかり覚えてた。この日を境にお互いの家に泊まるときは同じ寝床で過ごすようになったから。それからはキスとか、恋人がするようなことはしなくても、日常的になんとなくお互いの体をやさしく触れ合うようになって、
そのうち夜には二人とも体の熱い変化に、口には出さなくても気づくように。
そしてそのまま、高校一年がすぎて、俺たちにまた一つ転機が訪れる。