なんで先輩(隆正)が居てたか解らなかった
そんな自分を他所に先輩は語り出した
先「なあ、なんで俺の事避けるん?なんかしたか?
まさかの展開で思考が停止してた俺は纏まらない相槌を返した
先輩は続けた
先「なんかしたなら言ってくれな解らんやん」
俺「別に何も無いけど、別にいいやろ」
先「いい事無いやろ?明らかに避けてるやん、前のコンクールからさ
なんか嫌な事俺がしたんか?」
俺「別に何も無いし、ただ中が良すぎるのもしんどい思っただけや」
先「お前、俺の事うっとうしかったんやな
俺はお前が懐いてくれてツレ以上に思っとったのに
一緒におらん間、どんだけしんどかったか」
結構、喧嘩腰の口調の割には内容は湿っぽい感じで…
先「だまってるの、凄い辛かったから、いっその事全部打ち噛ましてしもた方が楽になると思った、けど同じやったわ」
俺さ、畳み掛ける先輩の気力に押されちゃっててさ
俺「ごめん、本当に何も無いねん、隆正(普段から呼び捨てやった)は全然悪くない」
先「じゃあなんやねん、おかしいやろ?」
俺「前のコンクールの時、風呂のぼせたやろ?あの時に看病されて嬉しかって、なんか解らんけどよく解らん感じになってしまって
隆正に対して色んな事考えてもたんや」
先「っへ?そんだけ?」
俺「まじ、そんだけ。でもさ俺、こんな事考えた自分に腹が立って、八つ当たり的に避けてたらこじれてしまって」
言い終わるか終わらないくらいで先輩が凄い勢いで近づいて来て
やべっ、絶対殴られるっと思い
頭低くして身構えた
そしたら、先輩が俺を抱え込むように抱いてた
先「くそ、早くこうしとったらよかった」
俺「へ?なんで?」
めっちゃ俺、動揺してた
先「俺な、お前ずっと好きやってん。やから同じ高校来た時は凄く嬉しかったんやで」
まだパニックな俺…
先「相変わらず仲良く遊んでたけどな、それ以上になる事は無いやろから。せめと『いい先輩』として今まで通りしてようと決めた矢先やったから」
俺「やさき?」
先「前のコンクールの時、風呂上がりに引き上げて、朝起きた時に引かれてる気がしたから、その時に無理やなって思ったんや、それに…」
俺「それに?
先「いや…、今度は話す、多分ショック受けるから」
俺はまたハテナで頭が一杯になった
先「取り敢えず、誤解なく言えてよかった、もう思い残す事ないわ」
俺「いやいや、何を縁起悪いことを…」
先「いや、これで立ち直れるし、これからは前みたいに普通に戻れるしな」
俺の中で何か外れる音がした
俺「ここまで告って、抱き着いて、放置プレイで終わる気か?」
正直、どうでもいいと思った
先「?これ以上なにかある訳無いやん?
俺「ほぅ、一人で自己完結か…相変わらずちゃかした性格やな、はっきり答えも聞かんと」
先「んなもん知れとるやろ?」
俺「じゃあ、一生お預けやな、勘違いのまま」
先「っと言うと、まじ?」
俺「どーでもいいやん、一回くらい、一緒に落ちるとこまで落ちてみたる(笑)」
先「どうでもよく無くさせてやる」
いった瞬間に抱き直されて息が苦しかったW
次、最後です
※内容はだいたい当日と同じやけど、少し中身が省けたり、簡略してますがクサイ台詞はまんまです…