10秒くらい亮太の唇をむさぼった後、
われに返った。
ああああああ!!!!!!
亮太がなんともいえない表情で見つめてくる。
沈黙。
なんていえばいいんだ、ここはもうごまかすべきか
ゲイをカミングアウトして謝るべきか(付き合えるとは思ってなかった)
みっともないくらい自分の顔が赤くなり、汗が噴出すのがわかった。
亮太は泣いた。
泣きながら言った。
泣き顔は見ていない。おれの胸に顔をうずめていたから。
おれずっと男しか好きになれなくて、好きになるのが怖くて
女の子としか接せなかった。女の子としゃべると男からきらわれて
どんどんだめになって(このあたりから支離滅裂)
好きになってもらおうなんて思っていない、きらわれたくない
おれは再び亮太にキスした。
いつだって沈黙は突然だ。
前のような性欲の塊ではない。
純粋に亮太が愛しく思えた。
まっすぐ心をぶつけてきてくれたから。
こんなまっすぐなのいつ以来だろうと思った。
同時にすっかりまがってしまった自分を恥じた。