Oの事を以前にも増して好きになってしまった。恋に落ちるとその人の事が頭から離れないって本当だ。ひどいときは授業中でも考えてしまった。でも、どう頑張ってもこの気持ちは相手にはほとんど届かないのがノンケへの恋。実際俺もOにそれとなくスキンシップを図ったり、メールを特に用もないのに送ったりとしていたが、やはり友達の付き合いであって全くダメだった。
こんなダメダメな俺だから、またも時間は無常にも流れていくのだった。厳しい寒さが過ぎて梅が咲き始めた。もう明日は卒業式。
「お互い大学が違うから今日で会うのが最後になるかもしれない。今までOとい て、できればOと付き合いたかった。でもそれは叶わない。ならばせめて、俺 の恋心は卒業と共に置いていき、もっとあいつと心から通じ合える仲になりた い。相手のことを知るのはもちろん、自分のことも知ってもらいたい。」
こう思った。だから俺は自分がゲイである事を知ってもらおうと思った。こんな事は他の人から見れば告白するのに怯えている、ただの自己満足などと受け取られるかもしれない。でも俺はなぜだか分からないが俺はこうしなければならないと思っていた。そしてOにメールを送る。
俺「おっす。ちょっと話したいことがあるんだけど、卒業式の後に時間あるか?」
O「あるよ。」
俺「そうか。ならボクシング部の所は入って大丈夫か?」
(言っていなかったが、Oはボクシング部、ちなみに俺は弓道部。)
O「いいよ〜。」
俺「じゃあ、みんな終わったらそこに来てくれ。」
O「おう!」
そうして俺はとても落ち着きが無いながらも寝た。