彼のアパートに着く。一人暮らしの男の部屋…。初めての経験だった。
部屋はかなり荷物があふれていた。壁一面にCD。話によると彼はクラブでアマチュアDJをやってるらしかった。
そんな感じで部屋の真ん中にあるソファー兼ベットに腰を下ろす。
それから目の前にあるテレビを見た。
会話はあんまりなかった…。緊張なのか…悲しみだったのか…もう覚えてない。
ある程度時間が過ぎ彼が「寝ようか」と言ったので俺は頷いた。正直Hなんか考えてなかったし、してしまったらこの人との関係はこれで終わりになるのではと思った。
とにかく今は、人肌が恋しかった…。
そして明かりが消えた。
ベットはでかくなかった。二人寝たらいっぱいで、彼とはかなり密着していた。
まあ、Hは無かったが軽いキスなどはあった。でもそれだけ。
そして朝になり、彼にまた会うことを約束して家を後にした。
そしてそのまま俺は祖父の葬儀に参列した。
それから彼とはたまに遊んだりした。そしたら恋をしていた。知らぬ間に…。じわじわと聞く毒の用に、彼は俺の中でかなりでかい物になっていた。
そして告白。もちろん見事に振られた。でも、彼はやさしかった。
しかし、そんな彼ともやはり次第に距離ができ、俺は自ら別れを告げた。
好きで仕方がないのに。嫌いじゃないのに。
そして今に至る。俺は今でも好きだ。だから…、許されるのなら…また彼と仲良くなりたい。
恋人になれなくてもいいから。一人の友人でいいから…。彼の側に。
あと二年。俺は専門を卒業する。その時あるイベントに俺は彼を呼ぶ。
そして成長した俺を見てもらう。
その時彼の年齢の10の位が変わる。彼はどうなっているのだろうか。
来てくれるか…。許してくれるか…。わからない。
でも、きっと何かが始まる気がする。俺はそれまで自分を磨く。