運がよかった訳でない。
あるよ。愛する人には死なれた事ないけど、愛する友達が死ぬかもしれない状況。
いつ死ぬかわからん中で俺はいつもそいつにメールして確認すんだ。
『また手首切っちゃった』って言って切れた手首を見せられて、俺は当たり前のよぅにその手首を撫でる。
そして手首を切る友達にいつも同じ事言うんだ。『何か1つなんでもいいから、好きな事見付けて。それが生きる理由になるかもしれんから』ってね。
けど、いくらそんな事言ってもリスカは簡単に辞めれねんだ。そんな事わかってる。だから君の言ってる事わかんなくないよ。
俺の友達だって同じ事言ってたし。
信じてた人に犯された事だってあるさ。同じ部活の先輩にね。
家は借金してねぇけど、やりたい事見付けるタメに働く。
君は家族を他人って言ったよね?なら何で高熱が出ても働くの?
口喧嘩しても他人なら関係ないし、ほっとけばいいのに。
何でそれができないかは、心のどこかでは親に喧嘩してほしくないんだ。家族想いなんだよ。君。
俺だって今まで出会って来た人達みんないい人だった訳じゃないよ。
何度も何度も裏切られたさ、けどそれを悔やんでてもしゃあないんだよ。
そりゃ俺より暗い過去があるかもしれんけど、それで今までの事否定しちゃだめさ。
ぶっちゃけ1番愛する人が死んだ訳じゃないけど、1番愛する人に裏切られた俺も君と少し似てると思う。