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イタリアとカンボジア
- 08/1/22(火) 4:41 -
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地元の友達ってすごく大事だと思う。
その中でも特に変わった関係を持ってるダチの話をここで書きます。
そいつと俺は小中と一緒で、小学校の5・6年だけ同じクラス。中学は卒業まで別のクラスでそのまま卒業。
共通点といえば、家が同じ地域ってだけ。
そいつの名前はCとしよう。部活に夢中のCは中学をそれ一筋。最後の年にはキャプテンも務めてた。んで、俺はというと、もともと運動がとりわけ好きでもないので、帰宅部組み。それでも俺とCは休みがあるたびなぜかつるんでた。
お互い何か惹かれるところでもあったのかな。
部活とか好きなものに対して以外はだるがりなC。
「暇だから今からうち来て映画みよう。」
C「めんどくさい。俺以外誰かくんの?」
「C以外暇人がいないから俺が暇してるんだよ。いいじゃん、一人で過ごすのさびしいからおいでよ。」
C「じゃ三分後ね。ついでに飯よろしく」
てな感じで面倒くさがりなCも俺のお願いは聞いてくれる。偏屈で一つのことに集中しがちなCと、融通が利いてのらりくらりな俺はなんだかんだ馬が合ってた。
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イタリアとカンボジア
- 08/1/22(火) 4:52 -
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中学も卒業して、高校に入る直前。
Cの提案で仲のいいグループは卒業旅行にいくことに。俺とCを含めて8人のメンバーで関東の某地域に三泊四日の温泉旅行。
俺としては同じ金を使うなら地元で豪勢な飯でも食いたいところだったけど、いいだしっぺがCの時は、誰にも(俺を除いて)有無をいわせないところがCにはあったため、温泉計画は実行に。
旅館の部屋割りも完全にCの独裁政権下。もともと気の利かないやつではなかったのでうまいこと全員をまとめて、結局誰も文句はなかった。
俺とCは、三部屋に分かれたメンバーのうちで、唯一の二人部屋に。このときは何とも思っていなかったけど、多分Cの中で俺に対して何かが芽生え始めてたのかな、と振り返ってみて思う。何故なら、この旅行をきっかけに俺とCはただのダチ以上、恋人未満の関係に少しずつ歩みだすことになるから。
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イタリアとカンボジア
- 08/1/22(火) 5:34 -
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旅行自体はただのまったり温泉ツアーみたいな感じだったけど、夜にははしゃいで深夜には疲れてみんな沈没。俺とCは見た目も正確も当時から大人びてたところがあって、他のメンバーがわいわいやってるところをほんわか眺めてただけ。
運動で鍛えてたわけではないけど、母方の遺伝で馬鹿でかい身長と骨組みががっちりしてる俺と、長身で昔から運動馬鹿なCが並ぶ。二人とも相当老けてた見た目。
夜中に寝付けなかった俺とCは、だから補導の心配もないだろうと踏んで夜中のコンビニへ。
俺とCの両親は相当砕けた人間たちで、正月にはお互いの家に遊びに行っては酒を飲まされることはしょっちゅうだった。でも両親も親戚もいない田舎の温泉街。ちょっとしたいたずら心と背伸びしたい気持ちで、俺たちはアルコールの棚へ手を伸ばした。
そしてコンビニでウィスキーと氷を買って部屋に戻った俺たちは静かに二人で酒盛を始めた。当然オンザロックなんて中学卒業したばかりのガキにはきつすぎる。
しかもペースなんてわからないし、当然2時間もしないうちにボトルは空。二人ともすっかり出来上がる。
C「ちょっとさ。もう酔ったし。酔いすぎたし。」
「ね。飲みすぎた。ちょっと気持ちいいんだけど、ふらふらすんね。」
C「水。。。。飲も。ってか風呂行こうぜ風呂。」
「いいね!ってこんな酔ってたらおぼれ死ぬよ?」
C「Iが助けてくれるでしょ。人工呼吸だよ、人工呼吸!」
「あははっは!無理無理!二人ともすっぽんぽんで人工呼吸とかwwハライて〜!超えろいじゃん。ホモみたいだけどね、それ!w」
沈黙・・・
C「やっぱいや。。?俺が相手だろ。別にいいじゃん・・・」
ふくれっつらをCがしたのを覚えてる。初めてCの子供っぽいしぐさを見た気がした俺は、急にCのことが愛らしくなって、酔った勢いもあって。。
「C今の顔めっちゃかわいい。俺Cなら別にホモでも何でもいいよ。
裸で人工呼吸位してあげるよ!ん〜〜〜」
そのままCに飛びついてチューをするジェスチャー。
C「俺もIが相手なら、ホモって言われても思われても別にいいんだけど。」
そういって俺に腕を回すC。顔を俺に向けて、真剣な目。俺はまだん〜とか言いながらチューのふりしてた。でもそのままじゃキスを本当にしてしまうような状態にあせった俺は慌ててCの胸に顔を埋めて、
「ね。これ以外と気持ちいいね。」
C「おう。」
酔ってたのが少しとんでしまったけど、二人ともお互いの腕の中にいる状況をしbらく夢見心地で楽しんだ。そうして多分5分くらい。
すごいどきどきしたのをいまだに覚えてる。別に性的に興奮したとかってよりも気持ちの高鳴りが体の密着に刺激された感じだった。
「このまま一緒に寝たらすごく気持ちいいんじゃない?」
C「な。でも朝起きたらあいつら来るし・・・普通に別々に寝ようぜ。」
「じゃあ寝そうになるまで一緒に布団入ろうよ。ね、いいっしょ?」
C「そのまま寝たらIのせいだからな。まぁいいけど。ほら」
やっぱり俺のお願いは聞いてくれるみたい。
そういっていそいそと布団に入ったCが掛け布団を俺のために半分持ち上げて待ってる。俺も一緒の布団に入って、そのまま一時間くらいお互いの腕枕の中で話して、俺は自分の布団に戻って寝た。
酔っ払っていたのは確かだけど、次の日目が覚めても二人とも夜のことをしっかり覚えてた。この日を境にお互いの家に泊まるときは同じ寝床で過ごすようになったから。それからはキスとか、恋人がするようなことはしなくても、日常的になんとなくお互いの体をやさしく触れ合うようになって、
そのうち夜には二人とも体の熱い変化に、口には出さなくても気づくように。
そしてそのまま、高校一年がすぎて、俺たちにまた一つ転機が訪れる。
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イタリアとカンボジア
- 08/1/26(土) 3:03 -
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高校二年に入って、俺は部活を中途半端な時期に始め、Cは18になったら速攻免許と車をゲットするためにバイト三昧。加えて高校は別々。
要するにほとんど会う機会がなかった。お互いの家に泊まりに行ったり来たりも滅多になくなり、たまに電話かメールで日常生活の報告をする程度がやりとりのほとんどになった。
夏休みが過ぎて、秋の忙しい時期もあっという間に。そして冬、ようやく二人ともまとまった休みが取れることになるまでちゃんと会う時間はなかった。
といっても、別に付き合ったりとか、恋人同士みたいに好きあっていたわけでもない、友情の上に成り立った関係だったから辛くはなかった。ただ時折寂しくなるとCの温もりが恋しくなる日がちょくちょく。だれかと付き合った時期もあったけど、申し訳ない。やっぱりCとすごす時間とは根本的に感覚が違ってた。
会わない間もCには彼女ができたり別れたりっていう話は何回かしてた。でもあんまり幸せそうじゃなかった気がする。それに本人が車資金稼ぎにのめり込んでる間は、俺ですら(自意識過剰ですが)相手にされないんだから彼女たちも放っておかれてるんだろうな、などと思ってたり。
そんな時Cからメール。絵文字も何も使わない無骨なメール。相変わらずのトーンに、珍しい内容。
C「寂しいんだけど。今からうち来ない?両親親戚の葬式行ったから、誰もいないし」
「OK。三分後ね」
正直なところ寂しいとか、会いたいとか、似合わない男なのに、ぷぷぷって思った。とにかく俺はコレクションからDVDを一枚つかんでCの家に直行。
すぐに部屋に案内されて、茶が出てくる。でも微妙な沈黙。
それを破ったのは以外にもCだった。
C「あんさ、俺のこと嫌いになったん?」
「・・・・・・・は?」
C「いや・・・つうか最近気づいたんだけど、今年ぜんぜん会ったりとかしなかったから・・・考えてみたら、嫌われてんのかと思った。いつもはお前からよく暇だから来いとかくるじゃん。」
「・・・・・・っぷ!はははは!あり得ないっしょ!つうか忙しそうにしてたのそっちじゃん!あはは、まさかそれで寂しくなっちゃったとか?も〜、つうか早く言えって!俺だってたまに寂しかったし・・・でもお前のほうがかなり忙しかったから俺気遣って会いたくても我慢してたの!」
C「まじかよ・・・馬鹿じゃん、お前人のことどうせ気にしないでいつも呼び出すくせに。そういういらない気遣うなって、わかってんだろ・・・」
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C「つーかさ、まじ微妙に寂しかったから。ちょっとこっち来い」
そんな感じで、俺はCに優しく抱きとめられた。
そのときは凄く浮ついた気持ちになって、思わず、、Cの頬に初めてキスをした。
よく知った顔にキスするのは凄く妙な感じだった。俺の顔は赤かったと思う。少なくともCの頬は赤らんでた。どきどきがお互いのセーター越しに伝わってたし。
そしたら今度はCのほうから・・・
C「やっぱこういう時はこっちだろ。」
そう言ってまたキス、今度は唇に。
やばいやばいやばいやばい!思考はそんな感じだったけど、恐ろしく慣れてるCの技にすっかり飲み込まれた俺は合わせるように濃いキスをしてしまった。
そこからの夜は長かった。想像にお任せするところですが、一つに、あのキス一つでやかん三十杯は沸かせるんじゃないかと思うほどお互いの体に熱が生まれたこと。それに、彼の家には夜じゅう俺たち二人しかいなかったこと。状況は色んな意味で完璧だった。ついでに言うと、その夜DVDはいらなかったみたい。
完全に友人のラインを俺たちが越えてしまった一夜の出来事。でもこれはちょっとした始まり。
ここまで来ても俺たちが恋人にならなかったのは、結局Cがバイでも女のほうが好きだったからか、先に起きる出来事がそれを止めたからかは未だに分からないけど、
高校が終わるとに俺たちはついに完全に別々の道に行くことになる。
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イタリアとカンボジア
- 08/1/28(月) 5:24 -
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あの冬の一夜から、柵を乗り越えた俺とCはその後も友人以上の関係を持つように。でも表向きにはまったく今まで通りの友人関係を保ったまま。
お互いの恋愛事情は暗黙の了解のもと聞かず語らずという事に。それがダチっていうステータスを守るためだったのか、ただお互い何かを無くすのを恐れてたからなのかはわからないけど。向こうの浮いた話をなんとなく聞いたときも、嫉妬よりも安心感のほうがなぜか勝ってたし。
俺といえば、大学進学の準備のために(とある事情から)忙しく、体一つでC以外の誰かを特別な相手としてどうこうする時間がなかったから、表面的にはCに一途?な恋愛体制をとってたりした。
二人きりで過ごす時間は本当に、まったりべったり。いちゃいちゃしたりってより、犬とか猫が仲間とおしくらまんじゅうしてるようなすごし方。俺が本を読む間膝枕させたり、テレビ見る間俺の脚の間にCが寝そべったり。夜にはもう少し野生的なこともしたりした。
Cが車と免許をとってからは、二人っきりで思いつき旅行にしょっちゅう出かけるように。基本的に、Cからメールが一言、地名と?マーク。俺から返信、OK。プランも何もなく、メール→返信→三分後には出発。日帰りだったり、一泊旅行だったり、日によりけりだったけど、色んなところを二人で回った。
そんなこんなで、気持ちの上では友人っていうラインを越えすぎないようにお互い気をつけていたのだけど、なんとなくお互いを恋人を見るような目になるのは時間の問題だって俺もCも気づいてたと思う。
このまま惰性に従ってたら間違いなく恋人になってたんじゃないかな。
それを止めるのは、そんなに難しいことじゃなかったんだけど。
Cは高校を卒業したらすぐに就職をするつもりでいたみたい。
俺は、もうCが就職決まるころには海外の大学に進学が決まってた。
そう、地理的にお互いを愛し合うのは賢い選択じゃない。夢中になったら辛いだけ。進む道が違いすぎて、ここからは交わらない将来の行き先。
だからある時俺とCは三時間くらいかけて、初めてお互いに対する気持ちとか、これからの関係を語った。結論としては、これからも大事なダチ同士でいること。
恋人である以上に、お互いかけがえのない友達でいることのほうが幸せかもねってことで。
それからは、夏の学校が休みの間の俺の帰国と、Cの空港までのお出迎いが毎年の行事になった。夏の間は今までと変わらない関係。今もキスしたり、一緒に夜を過ごすけど、友達としての時間を過ごすことのほうが多くなったかな。
今年の夏で6回目の帰国をする俺にとって、いつでも地元に帰るのが楽しみなのは、いつも変わらない景色と、いつもかわらずに迎えてくれる顔があるからだと思う。恋愛よりも大事な何かをラッキーなことに俺はCを通して発見できたと思う。
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テスト嫌だ〜…
- 08/1/29(火) 23:05 -
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すごいうらやましいです!
複雑な感じもするんですが俺もそんな感じになりたいな…。
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